回復期リハビリテーションについて
当院では、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)とリハビリのエキスパートが従事しており、患者様、ご家族の希望を入院前後に聞き取りをさせて頂き、入院にあたっての方向性を主治医と相談しながらリハビリ内容を決めていきます。リハビリは20分単位で一日最大3時間。住み慣れた自宅や社会、地域へ戻る為、トイレ移動や入浴動作等の日常生活動作、買い物や旅行が安心して行える身体活動の獲得へ向けたリハビリを行っていきます。また、介助が必要な場合には、介助者へ適切な介助方法の助言も行い、事故に繋がらない生活支援についても適宜相談対応をさせて頂いております。
更にご希望に応じて、入院直後や退院前にご自宅を訪問させて頂き、自宅改修や福祉用具の助言も実施致します。
回復期リハビリテーション病棟への入院のご相談及び病棟見学は、お気軽にご連絡下さい。
理学療法
当院の主な対象疾患
- 中枢神経疾患・・・脳卒中、脊髄損傷、脳の外傷、脳腫瘍、脳血管の異常など
- 整形外科疾患(運動器の障害)・・・手足・脊椎の骨折後、腰痛、頸部痛、腰椎椎間板ヘルニア、変形性関節症など
- 呼吸器疾患・・・慢性閉塞性肺疾患、肺炎、胸水、全身麻酔術後の肺機能低下など
- 心大血管疾患・・・心筋梗塞、狭心症、大動脈解離、心臓弁膜症、心不全など
理学療法の直接的な目的は運動機能の回復にありますが、日常生活動作(ADL)の改善を図り、最終的にはQOL(生活の質)の向上を目指します。
病気、けが、高齢など何らかの原因で寝返る、起き上がる、座る、立ち上がる、歩くなどの動作が不自由になると、一人でトイレに行けなくなる、着替えが出来なくなる、食事が摂れなくなる、外出が出来なくなるなど不便が生じます。それらの改善を目指して一人一人丁寧にリハビリを実践しております。
当院は心臓リハビリテーションの専門である心臓リハビリテーション指導士も在籍しており専門な訓練が受けられます。また急性期病棟と回復期リハビリテーション病棟を併設しているため、集中的なリハビリを継続的に可能となっています。
作業療法
作業療法は、その人なりの、その人らしい生活が送れるよう援助します。基本的動作能力(運動や感覚、認知などの心身機能)、応用的動作能力(食事やトイレ、日常で必要となる活動)、社会的適応能力(地域活動への参加等)、3つの能力を維持、改善しその人らしい生活の獲得を目標にします。
急性期では、将来の生活を見越し、その時の症状に合わせて、基本的な機能の改善を援助するとともに、新たな機能の低下を予防します。
回復期では、より具体的な生活をイメージして機能や応用的、社会的能力の改善を図ります。生活していくために必要な能力の開発や手段の獲得を通じて、人それぞれに応じた生活の方法を習得します。
言語療法
言語療法では、脳の損傷によって生じた失語症(言いたいことが上手く伝わらない)や構音障害(ろれつが回らない)などのコミュニケーション障害、記憶障害、注意障害などの高次機能障害、嚥下障害(食べ物が食べられない・飲み込めない)がある患者様に対し、リハビリテーションを行っています。